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公務員が海外旅行へ行くために必要な届出申請とその理由【無断渡航は処分?】

公務員が海外旅行へ行くために必要な届出Travel
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公務員が海外旅行に行く場合、基本的には海外渡航の申請が必要になります。一人旅や海外挙式、ハネムーンなど様々な理由があると思いますが、プライベートの海外旅行でも公務員は事前に許可を得ることが定められているのです。

私は公務員経験がないので、プライベートの海外旅行でも会社側に申請せずに行っていましたが、国の仕事をされている国家公務員や地方公務員・教員などは原則として海外渡航の許可を得るために届出をすると知って、驚きました。

Kaz
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役職や仕事にもよりますが、公務員は長期休暇の有給が取りづらいネックもありますよね。

現在公務員として勤務されている方や、公務員の内定をもらってこれから働き出す方向けに、海外旅行に行く際に必要や申請やその理由について、こちらのページで解説します。

公務員の海外旅行では事前の申請が細かい・厳しい?

公務員の方が海外旅行に行くためには、申請書や許可願などと呼ばれる書類を提出する必要があります。対象となる公務員は具体的に、

  • 国家公務員・地方公務員
  • 教員
  • 自衛隊
  • 警察官

などなど様々な種類があります。以下では例としまして、東京都立の学校職員向けの取り決めについて掲載します。

(私事旅行等の届出)

第十三条 職員は、私事旅行等により、その住所を離れるときは、その間の連絡先等をあらかじめ上司に届け出なければならない。

2 職員のうち教育職員は、海外旅行をしようとするときは、別に定めるところにより別に定める者の許可を受けなければならない。

引用元:東京都立学校職員服務規程

教員の管理は生徒の教育指導にも影響が出てくるので、海外旅行に関する許可のルールが定義されているようです。

公務員の海外旅行申請には様々な条件がある

海外渡航申請自体はさほど厳しいものではなく、基本的には申請書の届出で許可が得られます。

ですが、場合によっては以下のような条件があり、渡航申請が面倒だと感じるかもしれません。所属している団体によって異なりますが、よくあるケースをまとめました。

  • 海外渡航の許可願は出発日の20日〜1ヶ月前までに提出
  • 許可願のほか海外旅行の日程表も要求される
  • すぐ許可が出る場合もあるが、承認されるまで1週間以上かかることも

昔と比べたら申請書1枚出せばすぐに許可が得られるなど、規則が軽くなっている傾向にありますが、それでも書類が多かったり1ヶ月以上前に届出をしなければならなかったり…手間がかかりそうですね。

海外渡航申請書・許可願に記載すべきことまとめ

各団体(勤務先)によって渡航申請書や許可願のフォーマットがあるかと思いますが、基本的には以下の項目を記載することになります。

  • 旅行先(国名など)
  • 旅行期間
  • 旅行目的(観光、新婚旅行、挙式など)
  • 宿泊先(ホテル名)
  • 海外旅行中の緊急連絡先
  • 旅行日程(別紙にて)

こと細かに事前報告するのは煩わしいと感じますが、これには公務員という立場上の理由があります。詳しくは以下で見ていきましょう。

公務員が海外旅行へ行くのになぜ事前申請が必要?

公務員が海外旅行をするだけでも申請が必要なのは一般的に、以下のような理由があります。緊急事態における早急な連絡や、仕事柄情報が海外へ漏れることを避けるなどのリスク管理が考えられます。

海外旅行をする公務員のリスク管理

国家公務員や警察官、自衛官などの公務員が海外へ行くことに関し、届出や事前申請には以下のような目的があります。

  • 災害や事件などの緊急事態で、すぐに連絡がつくようにするため
  • 海外旅行中に事件や事故などに万が一巻き込まれた場合、所在確認をするため
  • 機密情報の漏えいを防止するため

海外となれば不測の事態や災害に遭うことも可能性としてあるので、あらかじめ海外旅行中の所在地を確認しておくことが求められます。

また、特に防衛省の職員や自衛官などは重大な情報を保持しているので、むやみに海外へ行けないようにルール化されています。海外旅行に限らず、国内旅行でも緊急時のリスクを考慮して申請を義務化しているようですね。

地域災害に対する招集が公務員にはある

公務員の役割として、地震や台風、大雨などの自然災害が発生した場合に対応することもあります。主に地方公務員が該当しますが、災害招集で台風や大雨対策の土のう作り、地域住民の避難所誘導・避難勧告などをします。

緊急の呼び出しに応じられない海外に滞在する場合、旅行届で事前に報告して対応が難しいことを周知することが求められます。地域住民の生活に影響するような災害対策に関わっていることもあり、海外旅行の事前届出が大事となりますね。

未許可での海外旅行は処分の対象に?戒告の事例あり

仮に公務員が無断渡航をしたことがばれた場合、必ずということでもありませんが処分の対象になる恐れがあります。

公務員の処分では厳重注意や訓告・戒告など軽い罰則もありますが、重いと減給や停職、懲戒免職といった最悪のパターンもありますので、くれぐれも『ばれなければ申請しないで海外旅行をしていいだろう』とは思わない方がいいですね。

過去の事例になりますが、2014年8月にあった神奈川県職員への懲戒処分事例では、病気休職中に1週間のマレーシア旅行をした総務局の女性職員が戒告処分となりました。

▶️外部サイト:盗撮や無断欠勤、休職中に旅行 神奈川県職員5人を懲戒処分

公務員の懲戒処分について(処分の程度が軽い順)
  • 戒告(注意的なもので処分対象者自身の責任を確認して、将来を戒めることを目的)
  • 減給(公務員の給料・俸給の額を減らす)
  • 停職(一定の期間、職務に従事させない処分で停職中は給料が出ない)
  • 免職(公務員の職が失う処分)※懲戒処分による場合には懲戒免職と呼ばれる

懲戒処分の中では軽い処分ですが、懲戒処分に該当することには変わりありません。

Kaz
Kaz

上記の戒告事例では、旅行先のマレーシアで交通事故に遭って大使館からの連絡で発覚したとのことです。

何かしらのきっかけで未許可の海外渡航がバレてしまう可能性は、充分にあります。

もちろん、大半の公務員は事前報告のルールを必ず守られると思いますが、万が一『許可を取らなくても数日間程度なら海外へ行けるだろう』と甘い考えを抱くようであれば要注意です。

公務員が海外旅行で行く前に必要な申請書類

役職によって公務員で必要な海外旅行の申請書類は変わるかと思いますが、一般的には承認申請書と海外旅行のスケジュール表などが求められます。

Kaz
Kaz

各書類について、フォーマットや書面のテンプレートがそれぞれあると思うので、上長や人事担当などに確認してみるといいでしょう。

旅行届(私事渡航承認申請書)

旅行届はかしこまった言い方をすると、『渡航承認申請書』と呼ばれる書類です。

  • 行き先・滞在する国
  • 渡航・海外旅行の目的
  • 滞在期間
  • 渡航費用の出所(自己負担など)

などの項目を明記した上で、海外旅行の承認を得ます。いわゆる一般的な申請書類的な感じですね。

旅行計画の詳細(海外旅行のスケジュール表)

また、旅行計画の詳細を把握するためにスケジュール表もあわせて提出することも多いです。これも様々な書き方があるかと思いますが、簡単な一例を以下表でご紹介します。

旅行月日国および都市名主な滞在場所備考
7/17タイ・バンコク〇〇ホテル14:30頃に空港到着予定
7/18タイ・バンコクサパーンタクシンエリア
7/19タイ・プーケット××ホテル両親など家族と合流
7/20タイ・プーケットパトンビーチ周辺
7/21マレーシア・ペナン△△ホテル
7/22マレーシア・ペナンジョージタウン夜の便にて帰国

これも各役職・職員によって、書面のフォーマットが用意されています。都立学校職員の海外旅行について、のリンクより日程表の例がダウンロードできますのでご参考までに。

公務員は海外旅行に行きづらい?|民間企業・フリーランスからの見解

公務員は事前申請さえすれば、海外旅行へ行くこと自体は問題ありません。職務によっては海外出張や海外赴任などでグローバルに活躍されたり、研修制度として海外留学を経験する公務員もいるでしょう。

Kaz
Kaz

ただ、民間企業での勤務やフリーランスを経験してきた立場から言うと、公務員の海外旅行では向き不向きがあります。

韓国や東南アジアであれば短期間で行きやすい

事前申請の手間はありますが、数日程度の海外旅行であれば楽に行けます。特に韓国など近場であれば、2~3日でも全然楽しめますね。

Kaz
Kaz

YouTubeチャンネルより、3日間の釜山旅行についてVlogを公開しています。登録者200人ちょっとの激弱チャンネルですが、ぜひどうぞ😭

海外旅行ではヨーロッパやハワイ、アメリカなど日本から離れた場所を希望する人も多いですが、最近では近場の東南アジアも人気です。

台湾やタイなど、移動距離的にも行きやすい国が多くあります。TabiTimesではブログ記事のほかYouTube動画で公開しています。

▶️台北に行ったら必ず食べて欲しいグルメ「阿宗麺線」

Kaz
Kaz

自分達夫婦は年末年始で半月以上、東南アジアへ滞在しましたが国を絞れば3日程度でも全然満足できます。物価的にはタイのほか、マレーシアもより安くておすすめです☺️

▶️東南アジアで便利だった持ち物・グッズも解説!

1週間以上の海外旅行では休みが取りづらい懸念も

公務員でも海外旅行を目的に長期休暇を取れる場合もありますが、以下のようなデメリットがあります。

  • 仕事や役職によっては数日以上の有給が取りづらい
  • ゴールデンウィークなど世間一般での長期休暇は混むほか飛行機代が高くなる
  • 緊急招集など万が一の事態による帰国が気になる

民間企業で勤務している人にも共通することになりますが、1週間以上の休みは取りづらいのではないでしょうか。

Kyoko
Kyoko

せっかくの海外旅行なので長期間滞在したいですが、行きづらい面もありますね。。

有給が取りやすい民間企業やフリーランスの方がメリットが多い

なので、民間企業やフリーランスでの業務経験から、公務員の方は東南アジアなど近場から楽しむ方が良いかと思います。

無理に長期旅行をしようとすると、結局はゴールデンウィークや年末年始など人の多い期間と重なってしまい、飛行機代や宿泊代も高くなってしまう…という苦い経験もあります。

Kaz
Kaz

平場?の金曜または月曜に休みをとって、3連休くらいで海外旅行を楽しむのが無難ですかね。

また、有給が取りやすかったり海外でのリモートワーク・ノマドワークが認められている民間企業の正社員や、時間に融通がきくフリーランスであれば、思い切って平日に海外旅行へ行ってのんびり過ごすやり方も満足しますね!

Kaz
Kaz

フリーランスになってから、頻繁に海外へ行けるようになりました。ちょっと暇になったら、韓国やマレーシアへ旅行しています

Kyoko
Kyoko

ただし、民間企業でも公務員と同様に会社へ事前報告・申請するケースもあります。詳しくは以下で説明します〜

公務員以外の民間企業でも海外渡航の申請が必要なケースも

公務員が海外旅行に行く際には事前申請が必要なことを説明しましたが、一部の民間企業でも同様に渡航申請の届出が義務付けられているところがあります。

航空機産業や防衛関連など、産業によって海外渡航でも社員の所在を把握する必要性が出てくる会社もあるでしょう。

ですので公務員の方以外でも、休暇を使って海外旅行へ行く時には会社側に念のため一報を入れたり、社則を確認しておくことをおすすめします。

★当サイト・TabiTime(旅タイムズ)では海外旅行に関する情報をご紹介しています。海外旅行の準備に関する記事もあるので、あわせてご確認いただければ幸いです!

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本記事の執筆・編集者

6年以上のコンテンツ制作やライティング、Webマーケティング経験があり、2022年には東京から福岡へ移住しました。2024年には海外移住も目指しています。

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