赤ちゃんのパスポートを申請する必要があるかどうか、海外旅行を計画している御家族は気になるところですね。実は赤ちゃんでも、国外線の飛行機を利用する際には個別でパスポートを提出する必要があります。
必要書類は一般的な申請方法と同じですが、赤ちゃんの場合はパスポート(申請書類)へのサインができないので、親権者である父母が代わりにする手続きが発生します。
また、赤ちゃんの証明写真についてもどうするかという問題があるので、必要書類や申請方法とあわせて、一通り解説していきたいと思います。
赤ちゃん(新生児)のパスポートはすぐに申請可能
パスポートは0歳児からでも申請可能です。なので、生後28日以内の新生児もすぐにパスポートをもらうことは可能ですが、提出する書類の関係上戸籍が必要なので、赤ちゃんがパスポートをもらうには多少時間がかかります。
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出生届をまず提出する
忘れる親はまずいないと思いますが、赤ちゃんが生まれてから14日以内に現住所地の市区町村役場へ出生届を提出しましょう。
出生届が受理されてから数日~10日程度で戸籍登録や住民票に反映されます。以下でも説明しますが、赤ちゃん向けパスポートの申請に必要な書類の中には戸籍謄本(または戸籍抄本)と住民票があります。
ですので、事前に市区町村の窓口にて戸籍登録がされていることを確認してから、赤ちゃんのパスポート申請手続きをしておく流れになります。
赤ちゃんのパスポート申請で必要な書類|証明写真の撮り方
赤ちゃんのパスポートを作るためには、以下の書類を一通りそろえることになります。
- 5年用の一般旅券発給申請書:1通
- 戸籍謄本または戸籍抄本(原本): 1通
- 住民票の写し:1通
- 証明写真(45mm × 35mm):1枚
- 身元確認書類(健康保険証や母子手帳)
それぞれの書類で注意点するべきポイントがあるので、以下で見ていきましょう。
赤ちゃんが発行できるのは5年用のパスポートだけ
パスポートの有効期限には5年用と10年用の2種類がありますが、10年用のパスポートを申請できるのは20才以上に限られているため、必然的に赤ちゃんは5年用のパスポートを申請することになります。
旅券発給申請書も5年用と10年用で違う用紙になりますので、間違えないようにしておきましょう。
戸籍謄本と戸籍抄本はどちらでもOK
戸籍謄本と戸籍抄本については、基本的にどちらでも通ります。
ただ、戸籍謄本は家族全員の戸籍が入ったものなので、赤ちゃん以外のパスポートを複数人で申請する場合には、戸籍謄本の方が手間がかかりません。
証明写真|赤ちゃんはデジカメやスマホでの撮影でもOK
パスポート用の証明写真では、主に以下のようなルールがあります。
- 申請者本人のみが写真に入っていること
- 6カ月以内に撮影
- 顔が正面を向いており、帽子をかぶっていなく無背景であること
- 写真のサイズは縦45mm × 横35mm(ふちなし)
通常であれば、写真店やスピード写真の機械であれば問題なく撮影できますが、泣いたり眠ったりする赤ちゃんの場合は難しいかもしれませんね。
ですので、以下のような乳幼児向けの特定もあるので、赤ちゃんを寝かせてデジカメやスマホで撮影した方が手っ取り早いでしょう。
Q.乳幼児を撮影する場合
A.乳幼児の撮影の際、椅子に座れないなど一人での写真撮影が難しい場合、無地で淡い色のシーツなどに寝かせて、上方から撮影してもかまいません。
引用元:外務省 パスポート申請用写真の規格(平成28年4月20日更新)
証明写真用のフリーソフトを使ってパソコンで加工したり、最近ではスマホのアプリでも証明写真を作れるので、わざわざ写真店に行かなくても証明写真を用意できます。
赤ちゃんのパスポート申請でかかる費用・手続きの注意点
必要書類をそろえてパスポートセンター(旅券窓口)で申請をすると、だいたい1週間〜10日程度でパスポートが発行されます。
ただ、申請の手続きやパスポートの受取時に気をつけるべきこともあるので、事前に確認しておきましょう。
赤ちゃんのパスポート申請費用は6,000円
赤ちゃんのパスポートは上記でも説明した通り、5年用のものしか発行できません。その費用ですが、都道府県収入証紙で2,000円、収入印紙で4,000円の計6,000円かかります。
こちらの費用はパスポートの申請後、受取時に改めてパスポートセンターへ行く時に支払いをします。
※ちなみに、12歳以上だと5年用のパスポート発行費用は11,000円になります。
署名などは赤ちゃんの代理で親権者(父母)が書く
署名については未成年者の子供に限り、親権者である父母の代理申請が認められています。なので、自署能力(自分で物書きする能力)がない赤ちゃんの代理として、父母が記入できるので安心ですね。
パスポートの申請は,申請者本人が各都道府県の申請窓口に行き申請することになっていますが,未成年のお子様の申請につきましては,親権者がお子様のパスポートを代理申請することが可能です。
パスポート申請書の2か所の署名欄(表面の所持人自署欄と裏面の申請者署名欄)については,基本的にはお子様に自署能力があればご本人に署名していただくことになりますが,お子様が(乳児等であるため)署名できないときには,親権者が代わって記入することが可能です。また,裏面の法定代理人署名欄にも親権者の署名が別途必要となります。申請書の記入につきご不明の点等ありましたら,各都道府県の申請窓口又は在外公館にご相談ください。
ただ、上記の取り決めでもある通り、申請者の裏面にある法定代理人署名欄にも親権者の名前を書く必要があるなど、いくつか署名する箇所があるのでお忘れずに。
※申請書の署名はフルネーム以外でも認められているため、漢字のほかローマ字や、筆記体でのサインでも問題ございません。詳しくは以下の記事で解説しています。
パスポート受取の際は赤ちゃんも連れて行きます
代理申請が可能でも、パスポートを受取に行く際は申請者である赤ちゃんも連れて行く必要があります。申請時に提出した証明写真を使って本人確認をしますので、代理人である親権者だけで受取に行かないようにしましょう。
赤ちゃんのパスポート申請では注意点はいくつかありますが、そこまで難しい手続きではありません。余裕を持って必要書類を用意して、家族での海外旅行を楽しみましょう!
まとめ|赤ちゃん(子供)を連れて行く海外旅行で他の注意点は?
赤ちゃんのパスポート申請について解説しましたが、小さなお子さんを連れていく海外旅行ではいろいろ気を遣うことがあります。
たとえば、飛行機の座席選びでも悩むところです。それぞれ座席位置によってメリットとデメリットがあるので、確認しておくといいですよ!
それと海外旅行では、時差の大きさも考慮しておくといいでしょう。大人以上に肉体的・精神的な負担が大きい赤ちゃんを連れていくことを考えると、あまり時差のない近い国を選ぶのもいいでしょう。