シンガポールの罰金制度はかなり厳しく、日本で普通にやっていることがシンガポールでは罰金の対象になってしまう恐れがあります。
ゴミのポイ捨てやチューインガムの持ち込みなど、公衆トイレで水を流さないだけで罰金といった意外な罰則もあるため、シンガポール旅行の観光中、下手すると罰金が科されてしまいます。
『罰金があることを知らなかった』と警察に言っても基本的には通じないでしょう。余計な出費をしないためにも、シンガポール旅行では罰金の対象になることをあらかじめ把握しておきましょう。
シンガポールはFine City(罰金都市)と呼ばれている
罰金制度が多く厳しいシンガポールは、Fine City(ファイン・シティー)と呼ばれています。このFineには『すばらしい・素敵な』といったポジティブな意味もありますが、Fineは『罰金』も表すのでダブルミーニングになっているのです。
確かにシンガポールはマリーナベイサンズをはじめ、魅力的な観光地が多いです。人気のある海外旅行先として、観光やグルメなど楽しめます。
ただ、シンガポールで観光を楽しむはずが警察に遭遇して罰金を科されてしまった…といったリスクもあるので、良い思い出を作れる観光地である一方、罰則も厳しいFine Cityの特徴があるといえます。
シンガポール旅行で特に注意するべき罰金・罰則について
シンガポール旅行で油断すると罰金を払う可能性があることについて、以下でまとめました。『こんなどうでもいいことでも罰金を取られるの?』という内容になっています。
ゴミのポイ捨て・つばの吐き捨てによる罰金
ゴミのポイ捨てやつばの吐き捨てなど、日本でも無論道徳的にやってはいけない行為ですが、シンガポールの場合では罰金刑となります。
初犯は最高1,000シンガポールドルの罰金で、再犯になると最高2,000シンガポールドルに加えて、公共の施設などでの清掃活動も科される場合があります。
※2018年11月現在、1シンガポールドルあたり約82円です。
チューインガムの持ち込み・ガムを噛むことによる罰金
これも驚きですが、シンガポールではチューインガムを持ち込むだけで罰金の対象になります。2004年以降、シンガポール国内では一部製品を除きチューインガムの輸入及び販売が禁止されています。
上記のゴミ捨て禁止もそうですが、シンガポールの観光地や市街地は綺麗になっており、ガムの吐き捨てが少ないのは罰金刑があるからです。
チューインガムを持参したまま入国すると、なんと10,000シンガポールの罰金が科されてしまうので注意しておきましょう。日本円で約80万円と、かなり高額ですね…
電車の中での飲食もシンガポールでは罰金
MRT(電車)の中で飲食をする行為も、罰金の対象となります。食べるだけでなく、ミネラルウォーターなどを飲むことも禁止されているので、注意が必要ですね。
電車内飲食の罰金は、最大1,000シンガポールドルです。自分だけでなく、子供にお菓子などの食べ物を電車で与えるのも罰金となるため、避けておきましょう。
喫煙禁止エリアでタバコを吸うのも罰金
喫煙者にとって辛いことかもしれませんが、シンガポールでは喫煙禁止エリアがかなり多いです。禁煙だとされる場所の例は、以下の通りです。
- 地下鉄内全域
- 屋内(レストラン・デパートなど)
- ショッピングセンターの周辺
基本的に建物内であれば、喫煙エリア意外ではまず吸えません。仮に喫煙禁止の場所で吸ってしまった場合、最高1,000シンガポールドルの罰金が科されます。
また、ゴミ捨ての罰金でもお伝えした通り、もちろん吸い殻のポイ捨ても罰金になるためマナーはきちんと守りましょう。
シンガポールで変わった罰金・罰則について
ほかにも、日本ではまず罰則にならないようなルールがシンガポールにあるので、以下で紹介していきます。
鳩などの野鳥への餌やりも罰金
日本では鳩への餌やりをよく公園などでする人もいますが、こちらもシンガポールでは罰金となります。お菓子やパンなど持っていたら、普通にやってしまいそうですね。
野鳥への餌やりでは、最高1,000シンガポールドルの罰金が科せられます。
横断歩道のない車道を横切るだけで罰金
これも驚きですが、横断歩道のない車道(道路)を横断するのも罰金の対象となります。運悪く警察に見られてしまうと、捕まってしまうのです。
これは20~50シンガポールドル程度の軽い罰金ですが、再犯を繰り返すと最大2,000ドルの罰金になることもあります。
確かに交通ルールは道徳的な意味だけでなく、個人の命を大事にする上でも大切ですが、罰金があることを知るとなおさらためらいますよね。
水洗の公衆トイレで水を流さないと罰金
衛生面での配慮なのか、公衆トイレで水を流さない行為についても罰金があります。そもそもトイレ内で水を流さないことを警察が確認するのか…という疑問も感じますが、シンガポールでは実際、公衆トイレ内に警察官が巡回するようです。
公衆トイレの水を流さない場合、最大1,000ドルの罰金になるのでくれぐれも忘れないようにしましょう。日本でもよく、センサー式ではないトイレで水を流し忘れる人がいますからね。
シンガポールの罰金制度が厳しい理由
シンガポールの厳しい罰金制度についてご紹介しましたが、ここまで罰則が細かく決められている理由として、多民族国家という背景があるでしょう。
シンガポールでは華僑が多く、英語のほか中国語など様々な言語が普及している国です。多種多様な民族を統制するためにも、罰金制度のほかに刑事罰も厳しくなっています。
例えば、16歳以上から成人と同等の罰則になったり、現代では珍しいむち打ちの刑があったり、拳銃(ピストル)を使用した犯罪については死刑の可能性もあるなど、日本では考えられない内容です。
ただ、これだけ法整備が整っているため、シンガポールの治安は世界的に見ても良く、観光客も安全に旅行を楽しむことができます。
ですので、気をつけるべき罰金の対象を知っておけば、シンガポールでの旅行は問題なく楽しむことができます! 当サイトでもシンガポール情報を幅広く掲載しているので、あわせてお読みいただければ幸いです!
★シンガポールに関する記事はこちら!